犬をもっともっと深く知るための本-サイレント・コミュニケーション

サイレント・コミュニケーション

今日は真面目に、puuが感銘を受けた犬の本のことを書きたいと思います。

puuはサルの行動学の研究をしていました。

その時に、サルをより理解するために『サルの言葉』に注目しました。

しかし、サルと言っても種類が多く、全てのサルが音を使ったコミュニケーションをとっていないことに気が付きました。

もちろんヒトに近い種になると、コミュニケーションの手段は『言葉』に近い音をよく使うのですが、その手前の新世界サルは、警戒・仲間を呼ぶ等、単純な音しか持ってなさそうで、これは犬の出す音に近いのではないか?と仮説を立てました。

 

目次

サイレント・コミュニケーション ~犬のメッセージに気づいたとき、あなたが変わる~

そこで読んだ本がコレ。

サイレント・コミュニケーション ~犬のメッセージに気づいたとき、あなたが変わる 著:ロージー・ラゥリー

アメリカの原著: 「Understanding the silent communication of dogs」の和訳版です。

アメリカの犬の専門家の女性が書かれた本。

 

サルの行動の起因を調べるために、puuはサルと共有の言語が欲しかったんです。

それがサイレント・コミュニケーションだと直感しました。

 

サルのそれは、参考になる本がなかったのですが、AmazonのKindleで出会ったこの本がpuuには”目から鱗が落ちる”衝撃でした。

 

例えば、サルにとってそれは怒りを表す行動があるとして、puuが不用意にその行動をすれば、サルの心は離れてしまう。

そんなアプローチをする研究者は居なかったので、puuは変わり者扱いでしたが、実際には大きな成果を上げて論文発表するに至りました。

 

本の目次

ザクッとこんな内容になっています。

目次をご紹介しますね。

 

犬の音声コミュニケーション

コミュニケーションの共有 – 愛犬との関係を見直そう
実際のコミュニケーションの例

犬の弱い者いじめ行動

なぜ ボディ・ランゲージは必要なのか
2頭の犬が出会うとき – 理想的な出会い方とは?
社会性のある落ち着いた犬同士の出会い – 実例
人間同士の出会い
犬の行動と人間の行動 – 似ていると思いませんか?

シンプルな変化・大きな 影響 – まず人間が変ろう
人間の行動の影響を犬のボディ・ランゲージでみる – 実例

犬のシグナルの具体例

puuの犬は不安なの?
犬が困ったとき – 私たちにできることは?

犬とストレス

人間社会で生きる犬の葛藤

犬が発する警告のシグナル
ストレスシグナル
飼い主が見落としがちな愛犬の不安の原因

選択の自由かコントロールか – あなたなら どうする?

ロージー・ラゥリー. サイレント・コミュニケーション ~犬のメッセージに気づいたとき、あなたが変わる~  Kindle 版.

 

目次を見ただけでも、ワンコを深く理解する『何か』を感じてもらえるのではないでしょうか?(*’ω’*)

 

 

犬はヒトを選んだ

監修者の言葉として、最初にこんな一文があります。

ネイティブ・アメリカンに伝わる、こんな話があります。

“神様が人と動物の間に溝を作られ、その溝が次第に大きくなり、もう跳び越えることができなくなるその瞬間に、

犬は、その溝を越えて人のもとにとどまることを選びました”

この文面だけで、心が震えました。

 

たしかに動物看護を学んだ時も、犬は自らヒトとの暮らしを選んだ”唯一の生き物”と習いました。

 

puuはこの本を、『サルを知る手がかり』として読んだのですが、同時に自分のワンズを深く理解して、より一層愛おしくなりました。

 

著者の気持ち

飼い主や、犬に関わる仕事に就いている人々に「 自分が犬と接するときにどのように行動し、また、それはなぜなのか」ということを、考える機会を持ってほしい。

著者は本書の冒頭で、こう書かれています。

これは動物看護学で、犬の行動を学んだ時にも先生が仰っていました。

動物看護に通じる点を感じます。

 

レスキューした、大型犬であるマスティフ犬に問題があると分かったとき、

puuはこの大きな問題と向き合わざるをえなくなりました。

飼い主として、大型犬の行動問題を放っておくことは、社会的に許されることではありません。

そう考えると、小型犬は行動問題を抱えていても、飼い主に気づいてもらえないことすらあります。

しかし、犬が問題の原因を抱えていることは同じなのです。

 

著者の経験で、大型犬であるがゆえに問題に取り組んだことが書かれています。

そして、小型犬の場合は、もしかすると問題を放置されてしまっているのでは?と危惧されています。

 

これはアメリカの話であり、日本では大型犬ですら問題を持っている犬が多いと感じます。

ドッグランでトレーニングをしっかりできていない大型犬に出会ったことが何度もあります。

呼び戻せない、興奮しすぎる。

そして、ドッグランで他の犬を殺してしまった犬も知っています。

噛んだ犬は安楽死となり、訴訟問題で泥沼だそうです。ヒトの訴訟はどうでもいいですが…犬が可哀そう過ぎます。

 

puuはもう犬 に、オスワリ、フセ、ツケのトレーニングや股くぐりなどのトリック(芸)を教えません。

それは、自分の要求を犬に押しつけることに、意味を見いだせなくなったからです。

犬に何かの行動を要求するときは「 なぜ犬にこれをして欲しいのか」「 犬のために必要か、それとも自分のためか」と自問するようになりました。

ただし、犬に、人間社会のマナーを教えることは必要です。

これ は、どの社会においても大切なことで、犬を取り巻く環境と調和すべく生きることは、犬の生存にも不可欠なことです。

puuはまず、犬にバウンダリーを教え ます。 バウンダリーとは、犬が自分の意思で、自由に行動できる領域のことです。

バウンダリーを示し、行動がその内側に収まるように教えることで、犬はどのようなことが容認され、どのようなことは容認されないのかを理解します。

著者の犬に対しての接し方や、上記の記述で、犬をいかに尊重しパートナーとして扱っているかという点にハッとしました。

サルはヒトの思い通りにはならない動物ですが、犬は…小型犬なら特に、ヒトの思い通りになると思います。

それは、ただの力づくで。

 

しっかりした関係性を築けば、犬は本来自らヒトを選んだ生き物なので絶好のパートナー。

人が変われば犬がこれほど変わるのかということを、再認識できました。

 

欧米の進んだ考えを取り入れるという点でも、ワンコをもっと知る点でも、自分が変わるきっかけを見つける点でも、この本はとても役に立ちました!

今日は雨

久しぶりの雨の本降り。

残念ながら、お散歩はナシ(´・ω・`)

ワンズは家の中でグタグタしてます。

 

 

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