わが家の犬の急性胃腸炎|症状の変化と治療内容

ダックスのモカが急性胃腸炎になって、危なかったことについて書きます。

一応、認定動物看護師の資格を持っているので、文献の情報も織り交ぜながら、実際のモカの病状について発病から回復まで詳しくご紹介します。もしも今、「犬の体調が良くない」「胃腸炎かもしれない」と不安で色々と調べている飼い主さんにとって、何か参考になることがあればよいなと思います。

最初は軟便から始まり、さらに嘔吐、血液が嘔吐にも混じるようになり…急激に様態が悪くなっていきました。原因は不明ですが、1つだけ心当たりがあるとすれば誰かが河川敷に故意に撒いた(置いた)農薬かホウ酸団子などそれっぽい何かを混ぜた食べ物を食べてしまった可能性です。

不運にもゴールデンウイーク真っ只中に症状が始まったので、知り合いの獣医さんに休日なのに毎日のように診療していただくという…かなりご迷惑もかけてしまいました。

この記事では、ダックスフンドのモカが急性胃腸炎になった話について書いています。詳しくお伝えするために、写真に血の混じった嘔吐や便がをクリックすると表示します。苦手な方はご注意ください

目次

急性胃腸炎になったダックス

まずはじめに、急性胃腸炎になったモカの情報(疾病当時)をご紹介します。

同い年のボーダーコリーと一緒に育ったので、運動量の多い元気なミニチュアダックスフンドで、これまで病気をしたことなく、動物病院では血液データのキレイさをほめて頂くほどの健康優良児です。

モカのプロフィール
  • ミニチュアダックスフンド
  • 7歳6ヶ月
  • 避妊済み
  • 持病ナシ、健康優良児
  • 毎日の散歩3~7キロ
  • ドライフードのローテーション
  • おやつは無添加のささみ等
モカのアイコン画像モカ

いつも食欲も一杯です!ドライフードもしっかり食べます。

元気な時のモカ
元気なモカとティファニー

犬の胃腸炎とは?注意が必要な病気

胃腸炎と聞くと、大したことない病気のように感じますが、犬の胃腸炎は慎重に対応しないといけない疾病です。人間の胃腸の風邪とは違って、胃腸の具合が悪い場合だけでなく違う病気が隠れていたり、食欲低下や脱水で死亡することもあります。

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人間の胃腸炎と違って、犬の胃腸炎には注意が必要です。

動物看護師の教科書から、胃腸炎についての記載を抜粋します。

胃腸炎

■消化器系疾患

【原因】給餌量および内容の失宜。異物の摂取。腐敗物、化学物質、毒性物質の摂取。 ウイルス(ジステンパー、パルボウイルス、 レプトスピラ)、細菌(病原性大腸菌、ブ ドウ球菌)などの感染。寄生虫(鉤虫、鞭 虫、コクシジウムなど)の感染。

【症状】急性胃炎が先行:元気消失、食欲不振。採食後の嘔吐。脱水。腹部疼痛。腸炎:軟便、水様便~血便。発熱(40~41°C 以上)。場合によっては死亡する。

【検査】 全身検査による臨床症状の確認。 便検査(細菌、寄生虫の確認、消化吸収試 験)。血液検査(白血球数、好中球数増加の確認)。X線検査(消化管内異物、腸管の 変位あるいは狭窄の確認)。

【治療】原因によってさまざまな治療を行う。 胃内容物の除去(催吐剤、緩下剤の投与あるいは浣腸)。解毒剤の投与。駆虫薬の投 与。抗生物質の投与。全身状態が悪化している場合には改善のための治療を行う。

【看護のポイント】輸液を行うことが多いので、その管理を十分に行う。 治療初期は絶食し、回復とともに消化の良いものを徐々に増やして与える。初期は水も少量ずつにして冷水は与えない。

小動物看護のための内科学

ちなみに急性というのは、症状が急に発症した場合になります。

ダックスのモカの場合、朝ごはんは通常通りに食欲満点で完食し、お散歩も通常通りに元気いっぱい。ただ、お散歩から帰ってきてお昼過ぎのおやつを食べないという異変が起こりました。

急性胃腸炎の症状の変化

モカの状態が変だと確信したのは、5月2日の夜。ちょうど間の悪いことにゴールデンウイーク前の診療時間後でした。

最初は、おやつを食べないとか、嘔吐といった症状だったので、前日おやつを食べ過ぎたのかな?と軽い気持ちで考えていました。モカ自体、朝の散歩も朝食も元気いっぱいだったので、たまーにある食べ過ぎかと思っていました。

元気に午前中は河原をお散歩していた
元気に午前中は河原をお散歩していた

夕方以降、嘔吐下痢を繰り返して血液状のものも交じり、これは通常の嘔吐や下痢ではない!大変なことになったと確信しました。

クリックすると症状の写真が見れます

今では冷静に記事を書いていますが、本当にモカが死んでしまうのではないか?と、とても不安でした。思い出すだけでも怖いです。

モカの状態変化は、治療に役立てるためにスマホのメモ帳に記録していました。嘔吐や下痢の状態は、写真でも記録しておきました。下に書いているのがスマホ上でメモしたことです。かなり焦ってメモしているため文脈も変ですが、参考になる部分があるかもしれませんので載せておきます。

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症状の変化は獣医師に伝える情報として重要なので、メモしておくと良いですよ。

モカの状態のメモ

5月2日

6時 通常便
7時半 朝ごはん 普通に食べる
12時  おやつを食べない
13時  嘔吐 朝のドッグフード
15時  軟便 少量
17時  嘔吐 ドッグフード少しと胃液
17時半 軟便 少量
18時  ふやかしたフード 食べない
    少しだけ薄めて温めた牛乳 飲む
18時半 嘔吐 胃液と牛乳?
19時半 嘔吐 胃液と粒々の血
19時半 粘液便に近い軟便
20時  嘔吐 よだれのみ
21時  粘液便 少量
22時  嘔吐 ピンク色の泡沫状
22時 粘液便 赤みが少し強い
22時 お腹がキュルキュル鳴る
23時  粘液便 少量
23時半 赤色軟便 血液が混じる 量は普通
24時半 嘔吐 泡沫状 血液が混じる

1時半 嘔吐 泡沫状 血が混じる
1時半  赤色軟便

5月3日 

*8時前に動物病院へ行く
8時  輸液and胃腸炎の薬を皮下投与
9時  水を飲んだ
9時半 缶詰を食べた 食欲出始める
10時  赤色軟便
11時半 赤色軟便

一時良く感じたが、嘔吐あり

5月2~4日ともに
嘔吐下痢 食欲なし
     自宅での輸液でつなぐ

5月5日
   食欲なし
   嘔吐 胃液
   下痢 緑っぽいもの 粘液

5月6日
   食欲なし
   ボールで少し遊ぶ
   排便時に少しふらつく
   嘔吐 8回 胃液のようなもの 夜中2回
   下痢 10回 ほんの少しずつ 粘り気のある濃い茶色

5月7日
   食欲なし
   嘔吐 夜中2回
   粘液便 1時間おき
   *朝から夜まで入院して点滴

20時 日帰り入院から帰宅
   食欲あり 
   ふやかしたフードと粉ミルク完食

夜中 便なし
   嘔吐なし

5月8日 食欲あり
    朝 形のある便
    夜 柔らかめの正常便

5月9日 食欲あり
    朝 柔らかめの正常便
    夜 ほぼ正常便
    お腹の筋肉にハリが戻る
    オシッコの時に濡れない

急性胃腸炎の治療と経過

モカの治療の開始は、症状が出始めた次の日の朝からです。知り合いの獣医師さんに、早朝から電話して休診日でしたが朝から診療してもらいました。状態から夜間救急に行くことも考えましたが…、田舎住みでそれはそれで時間と移動による負担がかかるので、日頃からお世話になっている獣医師さんに診てもらうことを選択しました。

連休中ということもあり入院ができなので、自宅で投薬と補液で様子を診て過ごしました。入院はできないものの状態が良くなかったので、休診中ではありましたが先生のご厚意に甘えて、毎日診察と薬の処方をしてもらいに行きました。

触診では腹痛を伴っていたため、膵炎の疑いも捨てきれない状況でした。

抗生剤と胃薬と整腸剤は経口投与なので、口から飲ませます。食欲がないので、錠剤の抗生物質は口を開けて喉の奥に錠剤を入れて、喉をさすってあたえました。胃薬と整腸剤は顆粒と粉末状で苦くない薬だったので、水で溶いてツベルクリン用の1mlのシリンジでほっぺの中に入れて飲ませました。

胃腸炎の薬
胃腸炎の薬

投与の方法はこちらのPEPPYのページが分かりやすいと思います→ https://www.peppynet.com/library/archive/detail/637

補液は1日250mlを2回に分けて、朝夕に皮下点滴しました。

点滴で補液
1日2回点滴で補液
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投薬は動物看護師なので、得意です。

連休中の投薬
  • 抗生剤
  • 胃薬
  • 整腸剤
  • 補液

連中明けの5月7日(症状が出て6日目)には、動物病院が通常診療できる体制となったので、朝から1日入院して点滴をしてもらいました。

モカは、最初の3日間で5.2Kgあった体重が4.7Kgまで落ちてしまっていました。食べられないので補液で水分を補っていたとはいえ、体には力がなくヘロヘロ状態でした。

入院中のモカ
入院中のモカ

朝預けに行った時は脱力して弱々しかったのですが、夜様子を見に行くと元気になっていました。元気と言ってもいつもに比べれば50%ぐらいです。ただ、元気になってくると家に帰りたくてキャンキャンと鳴き大人しくしていないので、入院のストレスが大きいと判断され夜には帰宅となりました。

家に帰ってきた当日のモカ
家に帰ってきた当日のモカ

入院中に検査した結果、胃腸炎の症状が出る他の病気の可能性、膵炎等の疑いもなく、細菌も便から出なかったそうです。

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この時点で、河原での散歩で悪いものを食べたな…と感じました。

この1日入院を機に、状態は急激に改善。下痢や嘔吐が止まり、落ちていた体重も徐々に戻りました。獣医師の先生とも話したのですが、点滴が効果があったのか、そろそろ回復期だったのかは定かではありません。

ぐったりしているモカ
見ていられるときはカラーを外してあげた

急性胃腸炎の原因は不明…でも…

今回の急性胃腸炎の原因は、思い当たるふしはお散歩している河原に毒物が撒かれていた可能性です。

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あくまで可能性ですが…。

実は河原でゴルフする変な人達がたまに現れて、河原で犬を散歩させている人やウオーキングしている人でトラブルになっていました。河原でドライバーやアイアンをフルスイングしてボールを打つので、河原を歩いたりジョギングしているとゴルフボールが飛んできて危ないのです。

さらに河原にゴルフコースを作って、カップ用の穴を掘ったりするので、歩いていると芝生が伸びると見ないけど穴があって足を取られそうにもなります。

田舎なので、めったに河原には人は居ないのですが、それでもゴルフでフルスイングでボールをかっ飛ばしたり、のはないと思います。

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モラルが低い人が多いのか、近所の芝生の公園でゴルフする人います…。

河原でゴルフするのはもちろん禁止されています。それで警察が注意したり、看板を設置してくれたりとしているのですが。そうしているうちにタヌキなどの野生動物が死んでいるのを見かけるようになり、その時は気にしていなかったのですが、モカが急性胃腸炎になったことで農薬やホウ酸団子等など混ぜた餌を撒いている可能性に気が付きました。ゴルフをしていて注意された腹いせに、そういう事をしたのかもしれません。

多頭飼いなので、ボーダーコリーのティファニーのウンチを回収している時など、モカから目を離す瞬間はあります。その時にダックスは姿勢も低いので、パクっとされると残念ですが気が付きません。

この急性胃腸炎になったことを機に、調子が悪くなる前に散歩していた河原へは行くことを止めました。幸い、わが家の周りは河原が何か所もあり、海までもすぐなので散歩コースには困りません。

海辺でお散歩
海辺でお散歩

犬の急性胃腸炎 まとめ

犬の急性胃腸炎には、犬の胃腸炎とは?の所でご紹介したように、人間の比較的単純な胃腸炎とは少し違って、ウイルスや細菌感染だけでなく膵炎など他の病気が隠れていることがあります。

今回のわが家のわんこのモカの場合、不幸中の幸いで他の病気ではなく急性胃腸炎でした。

症状が出たのがゴールデンウイークという間の悪いこともあり、通院と自宅での補液と投薬で乗り切って、6日目に1日入院をして検査し1日かけて点滴をしたことで無事に回復しました。回復までの1週間は、モカは死にそうなくらい弱ってしまい、苦しそうなモカを見るのも辛い長い時間でした。

6日目に差し掛かっていたこともあり、徐々に自然に回復してきた可能性に加えて、最後に1日かけて点滴した抗生剤と胃腸薬の相乗効果で一気に改善していったと感じています。

恐らく、お散歩中に良くないものを食べたと思うので、お散歩するルートには気を付けたいと思います…。

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