ダブルコートを持つワンちゃんの場合、”季節で被毛が抜ける量が違う”と感じる飼い主さんもいらっしゃると思います。夏がくる前にたくさん毛が抜ける子も。いったいワンちゃんはどうやって季節を感じているのでしょう?
ワンちゃんが毛が抜ける”換毛期”と季節の感じ方をご紹介します!




ダブルコート…オーバーコートとアンダーコートの両方を持つこと。硬めの毛とフワフワの毛の両方が生えています。
ワンちゃんの被毛の種類やタイプについては、専用記事を参考にしてください。
犬の抜け毛の時期|換毛期ってなに?どうして毛が抜けるの?


ダブルコートのワンちゃんは、アンダーコートという保温性に優れた被毛を持っています。
アンダーコートはフワフワした綿毛のような毛で、人間のダウンジャケットのように寒い時期に体を温かく保ってくれます。ただ、このアンダーコートは保温性が高いので、高温多湿の時期には暑くてたまりません。
ワンちゃんは、本格的に暑い時期がくる前に衣替えをします。ワンちゃんの衣替えというのは、アンダーコートをどんどん減らして夏毛になることです。このアンダーコートがどんどん抜けてなくなる時期を”換毛期”と呼びます。
換毛期は、お住まいの地域にも左右されますが一般的には春先の3月頃にやってきます。



春先にアンダーコートは抜け落ちて少なくなりますが、寒くなる前には冬支度としてアンダーコートが生えてきて冬毛になります。
抜け毛対策の意味でも、ワンちゃんの皮膚を清潔に保ってあげる意味でも、換毛期には特にブラッシングの頻度を増やしてあげる必要があります。毎日1回していたなら、朝夕の2回程度に増やしてあげます。ただし、1回のブラッシングを長時間行って夢中で抜け毛を取ると、知らない間にワンちゃんの皮膚を傷めてしまうこともあります。ブラッシングは回数を増やし、優しく小まめに行ってあげてくださいね。
投稿が見つかりません。


犬はどうやって季節の変化がわかるの?


ワンちゃんは、どうやって季節の変化を感じて”換毛期”を迎えているのでしょうか?
犬が季節の変化を感じ取る方法は2つあります。
1つ目は、日照時間の長さの変化です。日の長さは、ワンちゃんにとって季節を感じる1番大きな指標となっています。
日照時間が長くなってくると『暑い季節がやってくる』と感じ取り、アンダーコートを減らして夏毛になる準備を始めます。逆に日照時間が短くなってくると、『冬の支度をしなくちゃ』とアンダーコートがどんどん生えそろっていき冬毛になっていきます。
2つ目は気温の変化です。気温の変化も季節を感じるための材料になっています。
- 日照時間の変化
- 気温の変化
犬が季節の変化を敏感に感じ取ると、体内でホルモンの分泌が促進され、換毛を促すようになっています。






あれ?!うちの子には換毛期がない?
ここまで換毛期のお話をしてきましたが、「うちの子には換毛期がない?」と疑問に思われた飼い主さんもおられると思います。
じつは明確な換毛期がなく、1年を通して抜け毛の量があまり変わらない子もいます。






室内飼育は季節の変化を感じにくい


でも室内飼育をしているワンちゃんは、自然の季節の変化を感じにくい場合があります。
カーテンを閉めていて朝に室内が明るくなるのが遅かったり、逆に夜間も照明で部屋の中が明るい状態だったり、24時間エアコンが付いていて室温の変化が少なかったり、室内は外の環境に比べると季節の変化が分かりにくいことも多いです。
部屋の中だと四季の変化を感じにくく、換毛のホルモンが刺激されないので明確な換毛期がなくなります。
換毛期がハッキリしなくても、抜け毛はなくなりませんので、 毛周期にともなって1年を通して被毛が生え変わります。
お部屋の中で飼育していて換毛期がなくても、ワンちゃんにとっては”不健康”ということはないので安心してくださいね。お部屋の環境に合わせて『夏毛や冬毛に変化する必要がない』と、ワンちゃんの身体が自然に判断しているだけです。






毛周期については、専用記事に詳しく書いていますので参考にしてください。
シングルコートの犬


シングルコートの犬は、オーバーコート(もしくはオーバーコートのように発達したアンダーコート)しか生えていません。換毛期ではアンダーコートが抜けて夏毛になるのですが、シングルコートの犬はアンダーコートを持たないので換毛期がありません。
詳しく説明すると、シングルコートの子はオーバーコート優位かアンダーコート優位の2パターンがあります。オーバーコート優位の子は、オーバーコートとほんの少しのアンダーコートが生えています。アンダーコート優位の子は、アンダーコートがオーバーコートのように発達したシングルコートになっています。どちらの場合も、季節変化での換毛期はありません。
シングルコートの犬は、1年を通してオーバーコート(もしくはアンダーコート)の毛周期にともなった抜け毛があります。
ダブルコートを持つ犬が多い中、独特な被毛人品種改良された犬はシングルコートの子もいます。換毛期がない代わりに、被毛が伸び続ける子も多くトリミングを必要とします。
- ヨークシャーテリア
- マルチーズ
- パピヨン
- プードル
- ミニチュアピンシャー






メッセージをどうぞ!